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第20回パーテーション施工における障害者施設等への配慮について

パーテーションの施工において、障害者施設への配慮は非常に重要です。バリアフリー設計や視覚・聴覚障害者への対応を行うことで、すべての人が安全かつ快適に利用できる環境を提供することが求められます。今回は、パーテーション施工における障害者施設への具体的な配慮について詳しく解説します。

1. バリアフリー設計の重要性

障害者施設において、バリアフリー設計は基本的な要件です。これにより、移動が困難な人々が安全に、そして自立して移動できる環境を整えることができます。

1.1 通路の確保

– 幅広の通路:
車椅子や歩行補助具を使用する人が安全に移動できるように、通路の幅を十分に確保します。一般的には90cm以上の幅が必要とされますが、理想的には120cm以上の幅を設けることが望ましいです。

1.2 段差の解消

– スロープの設置:
施工箇所に段差を設けないようにし、必要な場合はスロープを設置します。スロープは適切な傾斜角度で設置し、手すりも併設することで安全性を高めます。

1.3 手すりの設置

– 適切な高さと位置:
手すりは階段やスロープに設置し、適切な高さ(85cm前後)に設置することが重要です。また、両側に手すりを設けることで、左右どちらかに障害がある人にも対応できます。

2. 視覚障害者への配慮

視覚に障害のある人々への配慮も欠かせません。視認性を高めるための工夫や、触知情報の提供が必要です。

2.1 色のコントラスト

– 明確な色使い:
パーテーションや床、壁の色にコントラストを持たせることで、視認性を高めます。特に出入り口や重要な案内表示などは、背景と大きく異なる色を使用します。

2.2 触知案内板

– 点字案内:
視覚障害者が情報を得られるように、触知案内板や点字案内を設置します。エレベーターやトイレなどの場所には、点字表示を加えた案内板を設置すると良いでしょう。

3. 聴覚障害者への配慮

聴覚に障害のある人々に対しても、適切な情報提供手段を確保することが求められます。

3.1 視覚警報システム

– 緊急時の対応:
緊急時には視覚的な警報システムを設置し、聴覚障害者にも情報が確実に伝わるようにします。例えば、フラッシュライトを使用した警報システムや、ディスプレイに表示される緊急メッセージなどが有効です。

3.2 補聴器対応システム

– 情報提供:
施設内の案内や放送が補聴器対応システムを通じて伝えられるようにします。磁気ループやFMシステムを利用して、補聴器を使用している人にもクリアな音声を届けます。

4. 施工計画と実施のポイント

4.1 事前調査と計画

施工前に障害者施設のニーズを十分に調査し、それに基づいた施工計画を作成します。

– ヒアリング:
施設利用者や管理者からの要望をヒアリングし、具体的な配慮点を把握します。これにより、利用者の実際のニーズに即した設計が可能となります。

– 計画書作成:
調査結果を基に、詳細な施工計画書を作成し、必要な配慮や規制遵守の内容を反映させます。

4.2 コミュニケーションと調整

施工中は、関係者とのコミュニケーションを密にし、調整を行います。

– 進捗報告:
施工の進捗状況を定期的に報告し、問題が発生した場合には迅速に対応します。これにより、施工がスムーズに進行し、関係者の安心感を高めます。

– フィードバックの収集:
施工中や施工後に関係者からのフィードバックを収集し、必要な改善を行います。利用者の声を反映することで、より良い施設環境を提供することができます。

パーテーション施工において、障害者施設への配慮は全ての利用者にとって快適で安全な環境を提供するために不可欠です。法令や規制を遵守し、関係者との協力を得ながら、適切な施工を実現しましょう。

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